東端のニュー・サウス・ウェールズ州から、西端の西オーストラリア州まで3,000kmにわたって、ワイン産地が点在している。輸出が全ワイン販売量の6割を超える。2000年から白ワインにスクリュー栓(ステルヴァン)を採用。
生産量
約1,290万hl(2018年)
輸出量が6割
栽培面積は、横ばい、縮小の傾向
歴史
1788年オーストラリアに最初にブドウ樹が持ち込まれた
ニュー・サウス・ウェールズ州の初代提督アーサー・フィリップがシドニーにもたらした
1825年ジェームズ・バズビーがニュー・サウス・ウェールズ州ハンター・ヴァレーにブドウ園を開設
ブドウ品種
白ブドウ シャルドネ、ソーヴィニヨン・ブラン
黒ブドウ シラーズ、カベルネ・ソーヴィニヨン
ワイン法と品質分類
1929年ワインオーストラリア公社(WAC)が設立
地理的呼称(GI)
1993年に導入
GIのワインが85%以上。3か所以下で95%以上の場合も表示可
ヴィンテージは、85%以上
品種は、多い順。85%以上の場合は当該品種のみの表示も可。
ジェネリック・ワイン(ヨーロッパの地域名を使用しているワイン)は2010年から使用禁止
2014年 AGWA オーストラリア・ブドウ・ワイン管理局(WACが母体)
産地
GIは114
州 | 栽培面積の割合 |
南オーストラリア州 | 51% |
ニュー・サウス・ウェールズ州 | 23% |
ヴィクトリア州 | 16% |
西オーストラリア州 | 8% |
西オーストラリア
ワイン生産量では2%。比較的高価格帯で、品質は国内トップクラス。
1820年英国からの移民により、スワン・ヴァレー州域で栽培を始める。
ワインの生産は1834年の記録あり
現在は、南部のマーガレット・リヴァーやグレート・サザン
位置(最西端から)スワン・ディスティンクト → マーガレット・リヴァー → グレート・サザン
南オーストラリア
オーストラリア大陸中央。世界で最も古いシラーズのブドウ樹が現存しており、フィロキセラの被害から免れている。
州都アデレードは、ワイン産業の中心都市で、オーストラリア・ワイン・リサーチ・インスティチュート(AWRI)では最先端のワイン研究が行われている。胡椒の香りの原因物質が「ロタンドン」であると特定。
重要GI
アデレード周辺6地域(バロッサ・ヴァレー、イーデン・ヴァレー、アデレード・ヒルズ、クレア・ヴァレー、マクラーレン・ヴェイル、ラングホーン・クリーク)+クナワラ
※カンガルーアイランドは島
GI | 特徴 |
バロッサ・ヴァレー | シラーズの重要産地、栽培面積の5割を占める ドイツ系移民の影響 標高250m~350mと低い |
イーデン・ヴァレー | シラーズとリースニングの重要産地 標高400~500 バロッサ・ヴァレーの隣で、バロッサ・レンジと呼ばれる断崖で分断されている |
クナワラ | カベルネ・ソーヴィニヨンの銘醸地 海洋性気候 |
ヴィクトリア州
GI | 特徴 |
ヤラ・ヴァレー | メルボルンから車で1時間ほど。 ヴィクトリア州の重要産地 1838年にヴィクトリア州で最初にワイン用ブドウが植えられた地域 やや大陸性気候 黒ブドウが2/3を占める |
モーニントン・ペニンシュラ | ピノ・ノワールの重要産地 |
ジロング | 1877年フィロキセラが発見された |
ニュー・サウス・ウェールズ
ハンター代表品種は、シラーズとセミヨン1825年に最初のブドウ樹が植えられた
タスマニア州
ピノ・ノワールとシャルドネの重要産地。
冷涼地域。
1823年にブドウ樹が植えられた
酒精強化ワイン
バロッサ・ヴァレー(南オーストラリア州)とラザグレン(ビクトリア州)
- Apera(シェリー)
- Fortified(ポート)
- Topaque(リキュール・トカイ)