ジュラ地方は、フランス東部のジュラ山脈の西に位置するワイン産地(南東部分はスイスと接している)。ワイン産地としてはフランスで最小。サヴォワ地方は、ジュラ地方の南、スイス・イタリアと国境を接する地方。
ソムリエ試験、ワインエキスパート試験では、ジュラ地方が重要なため、以下ジュラ地方に関して記載。
ルイ・パストゥールは、アルボワで幼少期を過ごした。アルボワには、パストゥールが研究に使用したブドウ畑「クロ・デ・ロジュール」が保存されている。
目次
歴史
1936年、アルボワ、シャトー・シャロン、レトワール、コート・デュ・ジュラがAOCに制定。
気候風土
半大陸性気候
ブドウ品種
- 白ブドウ・・サヴァニャン、シャルドネ(ムロン・ダルボワ)
- 黒ブドウ・・プールサール、ピノ・ノワール
主要なAOC
アルボワ(白、赤、ロゼ、ヴァン・ジョーヌ、ヴァン・ド・パイユ)
生産量の70%は赤。
シャトー・シャロン(ヴァン・ジョーヌ)
ヴァン・ジョーヌのみ認められたAOC。認定品種は、サヴァニャンのみ。
オーストリア宰相メッテルニッヒがナポレオン三世と会見した際、「世界最高のワインは、あなたの国のシャトー・シャロンです」と言ったことで有名。
レトワール(白、ヴァンジョーヌ、ヴァン・ド・パイユ)
レトワールは、フランス語で「星」。
特殊なワイン
ヴァン・ジョーヌ
サヴァニャンのみから醸造した白ワインを、産膜酵母下で長期熟成させたもの。
色が黄色に近いことから、ヴァン・ジョーヌ(黄色ワイン)と呼ぶ。
ウイヤージュ(補酒)しない。
6年目の12月15日まで熟成最低60か月は産膜酵母下で熟成。
Clavelin(クラヴラン)という620mlのボトルに詰める。
ヴァン・ド・パイユ
陰干しブドウから造られた甘口ワイン。
認められている品種は、サヴァニャン、シャルドネ、プールサール、トゥルソーの4つ。
3年目の11月15日まで熟成。
最低18か月は木樽による熟成
※パイユは藁のこと。藁のうえで乾燥させたことに由来する。